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精密板金の豆知識

精密板金に使用する素材についての豆知識

【鉄】

鉄の長所は「安い」「加工がしやすい」「剛性が強い」といったことがあげられます。逆に短所としては、「重くて、錆びやすい」といった特徴もあります。ただよく言われる「錆」の問題に関しては、「塗装」や「メッキ」といった処理を加えることによりその問題を解決することも出来ます。熱や強度、腐食などといった使用条件がクリアできれば非常に安価な素材として使用することが出来ます。主な、幅広く様々な製品に使用されますが、シャーシやボックスなどの強度を要する部分に使用されることが多いようです。

【アルミニウム】

アルミニウムは、表面の表情が美しいため、その質感を生かして様々な製品に使用されます。他にも錆びにくい、軟らかいので加工がしやすいといった長所があげられます。最大の特徴である「軽さ」に関しては、鉄の約35%の比重で金属の中でも最も軽量な部類に属します。短所としましては、金属疲労しやすく酸化するといったことがあげられますが、ヘアライン加工、梨地加工といった表面処理をした後に、アルマイト処理をすることにより酸化を防ぐことができます。値段は多少高価になりますが、純度にもよって価格が変わってくることもございます。表面パネルなどの、製品の前面部分や、素材そのものの質感を生かし、製品の表面カバーなどに使用されることが多いようです。

【ステンレス】

ステンレスは、名前そのものが「錆びにくい=Stain less」というとおり、特徴としてはまず、錆びにくいということが挙げられます。ただ、まったく錆びないということではなく、あくまでも「錆びにくい」ということであるということも覚えておく必要があります。また、ステンレスは鋼鉄に比べてひっぱり強度が高く、また伸びが大きいためプレス曲げなどの加工に向いています。アルミと違い表面処理の必要もありません。素材感を生かし、製品の表面パネルなどに使用したり、錆びにくいという事を利用して海の近くで使用する製品に使われることもあります。

【銅・真鍮】

通電性に優れる為、電気を通す必要がある場所で使われます。ただ錆やすいため表面をメッキ処理する必要があります。

表面処理について

【塗装】

塗装については[ 焼付け塗装 ]と[ ラッカーでの塗装 ]があります。
焼付け塗装は、専用の塗料で塗装した後に、60~80度の釜の中で塗料を乾燥させ、塗装を密着させます。ラッカー塗装は、スプレーで塗装後、乾燥は自然乾燥となります。熱に弱い、アクリルなどにはラッカー塗装が多く使われますが、その他の素材には、耐久性が高い焼付け塗装で表面処理を行う事が多いです。

【アルマイト処理】

柔らかなアルミの表面の強度を上げる為の表面処理です。アルミの表面の質感は変わらないため、アルミの質感を残したまま、強度を上げる事ができます。

【メッキ処理】

鉄や銅などの比較的錆易い素材に関して行うことにより、防錆の効果を付加します。錆止めの効果のみがある、ユニクロームメッキやクロメートメッキ、さらに通電性がよくなるニッケルメッキなどの種類があり、用途によって使い分けます。