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コラム シルクスクリーン印刷に使用するインクの種類について

アルミやステンレスなどの金属から木やアクリル等々、様々な種類の素材に印刷が可能なシルクスクリーン印刷。印刷する素材によって、最適なインクをセレクトして印刷を行っています。今回のコラムでは、どのようにインクを選んでいるのかをご紹介いたします。

まずは、シルク印刷を行った後に焼き付け塗装が可能かどうか、つまり熱に強い素材かどうかで選びます。

焼き付け塗装が可能な素材

・ステンレス
ステンレスは表面が固いので、ある程度固さのある通常のインクで印刷すると、金属同士などでぶつかった場合、衝撃に弱いのですぐに剥げてしまうことがあります。その為、ステンレスには柔軟性のあるインクを使います。

・アルミ
アルマイト処理されたアルミの場合は、低温焼き付けを行います。アルマイト処理をしたものは標準の温度(150度)で焼き付けするとクラックを起こしてしまうので、低温焼き付け専用のインクを使用し、低温(80度以下)で焼き付けをします。

・焼き付け塗装した鉄
焼き付け塗装した鉄の場合は、焼き付け塗装した面専用のインクを使用します。焼き付け塗装の面と、シルク印刷面の密着をよくする為に、150度程度の高温で乾燥を行います。このインクは高い温度にも耐えられるようにできています。

焼き付け塗装ができない素材

・アクリル
自然乾燥でもアクリル面にきちんと密着するインクを使用します。

・木
自然乾燥で仕上がるアクリルと同じ種類のインクを使用します。ただ木はアクリルと違って木の中にインクが浸透するので密着率は高くなります。

弊社では、シルク印刷用のインクにセイコーアドバンス製のものを使用しています。もちろん全てのインクがRoHS対応しています。
RoHS対応しているかどうかの証明書を発行することも可能ですのでご相談ください。

密着性を高めるインクの種類

・シルクスクリーンに使用するインクには、一液と二液があり、一液は、1種類のインクで印刷するもの、二液は、二液用のインクに硬化剤を混ぜて、一液のインクよりも、密着性を高めたインクになります。
二液用のインクは、アルミ、ステンレス、ガラスなど凹凸が少なく密着性が低い素材に印刷する際に使う事で、素材のインクの密着性を高める事ができます。逆に木などの凹凸が多い素材に印刷する場合は、一液のインクを使用します。

執筆者:代表取締役社長 斎藤久雄
当社の代表。ウォーキングとトレッキングが趣味で現在日本百名山を40座制覇しており今後残り60の登頂を目指しています。シルク印刷が専門で印刷する素材や形状に合わせてより良い方法を考え日々様々な工夫をしています。