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機械彫刻について

機械彫刻とは、アクリル板やステンレス板、真鍮板などの様々な素材の表面や塗装面に機械彫刻機を使用して文字を彫刻していく技術です。

主な用途としましては、「社名板」「精密目盛板」「案内板」「配電盤用銘板」などに使用されています。製品の取り付け方法は四方の穴をビス等で留める方法と両面シール等で貼る方法があります。

彫刻する文字は、カッターを回転させながら彫っていきますので基本的に丸ゴシックなどの書体になります。ただ、彫刻用の母型を別途作成することにより他の書体にも対応できる場合もございます。
アクリル等の素材に彫刻することが多いのですが、アルミやステンレスなどの金属を彫刻する事ももちろん可能で、その際はバリが出ないよう、油などを敷いた上でアクリルよりもゆっくりと彫刻していくなどの工夫を行っています。
大量生産には、あまり向きませんが、通常のアクリル彫刻銘板の場合は初期コストがかからない上.短納期にも対応可能です。
文字と素材に凹凸ができるため、シールなどと違い彫刻した文字が消えにくいというのも特徴のひとつです
基本的には、プレートなどに彫ることが主ですが、対象物そのものにも彫る事も可能ですのでご相談ください。

機械彫刻の加工機械

機械彫刻機

機械彫刻では、母型というものを使用することによって文字などを掘っていきます。
母型は、実際に掘る文字や図形よりも何倍も大きなモノを用意します。機械彫刻機に大きな母型と文字等を実際に掘るプレートをセットします。パンタグラフ(拡大・縮小器)という機構を利用し、大きな母型をなぞることによって実際に文字等を掘るプレートの上にあるカッターが母型よりも何分の一かの大きさで動きます。母型を大きく作る意味がここにあり、実際掘る文字よりも大きく母型を作ることによって、形を正確に誤差を少なく掘ることが可能です。縮尺の大きさはパンタグラフ(拡大・縮小器)のメモリを変更することによって調整することが可能です。
掘る文字の太さは文字を掘るカッターを上下させることで調整が可能です。
カッターを上下させるには、その上にあるレバーを動かすのですが、細かな調整が必要となる為、この操作は職人技が活かされています。
文字を掘る以外にも、機械彫刻機では、穴あけをする事も可能です。
母型の形を丸くすることによって大きな丸い穴を空けることも可能です。(これを応用すると、様々な形の穴を空けることが可能となります。)

コンピュータ彫刻機

コンピュータ彫刻機はCADソフトでデータを作成し、そのデータをコンピュータ彫刻機に送ることによって、そのデータ通りに文字や図形をアクリル板などに掘っていく機械です。
機械彫刻機との違いは、データを保存しておくことで、同じ図形や文字を繰り返し掘ることに向いていたり、手彫りよりはスピードが速かったり、新しい図形を作成する必要があった場合、コンピュータ彫刻の方が図面の作成が比較的容易である、等の違いがあります。

カッターの研磨機

機械彫刻で使用する刃は切れ味をいつも保っておく為に研磨機で刃の先を常にメンテナンスしています。
回転する砥石にカッターを当てて研磨していきます。

昇降盤

本来木工用の板をカットする目的で使われる昇降盤。
丸鋸の刃の一部がテーブルから出ていて、テーブルを上下させて刃の高さを調整し木材をカットする機械となります。
吾妻工業では、この丸鋸の刃をアクリルをカットするのに適した細かいものに交換し、アクリルをカットする機械として使用しています。
昇降盤のテーブルは、上下に動かすだけでなく斜めにすることも出来、そうする事で切断面を斜めにする(面取り)事が可能です。